ふるさと納税で山形県から届いた美味しい新米を毎日食べさせて頂いています。
ふと「お米のもみ殻は、活用されているのだろうか?」と疑問が湧いて少し調べてみました。新米の季節に沢山出るもみ殻は「燻炭(くんたん)」(蒸し焼きにして炭化させたもの)として土壌改良に使われたり、工場の燃料エネルギーに利用されたり、いろんな活用方法があることを初めて知りました。
その活用法の中に、「もみ殻で作ったまな板」があると知り、早速使ってみることにしました。
もみ殻の持つ自然の抗菌効果や、土に埋めると数年で分解されるという珍しい「もみ殻のまな板」、使い心地についてご紹介します。
お米のもみ殻で作った「まな板」とは?
米の「もみ殻」は、稲刈り後に「穂」から脱穀した「もみ」についている「殻」のこと。
「もみ殻」がついている状態から「籾摺り(もみすり)」をして、その後お米は玄米になります。
お米の殻である「もみ殻」は稲が生長する段階から、実った穂を守る重要な役割をしているのに、そのパワーについては一般的にはあまり知られていないですよね?
そのもみ殻の持つ天然パワーを活用して調理器具や食器が製品化されていた事を今回初めて知りました。
もみ殻で出来たまな板は、「RiceWare(ライスウェア)」の商品です。
見た目は固いプラスチックのようなナチュラルカラーこの素材は、材料の70%以上がお米のもみ殻で出来ています。
「もみ殻でまな板?」って思いませんか?
小さな粒状のもみ殻がまな板と結びつかなくて興味を引かれました。
土に埋めると数年で分解されるエコな「もみ殻まな板」は自然の抗菌効果あり!
もみ殻が70%以上使われているこのまな板は、土に埋めると数年で自然に分解されるという特性があります!
プラスチックは完全に分解されるまで100年~1000年の月日がかかると言われています。このRiceWare(ライスウェア)がいかに環境に優しい製品であるかが分かりますよね。
「数年で土に分解されてしまうなら柔らかいまな板なの?」
と次に疑問が湧きました。
RiceWareが手元に届いてみると、もみ殻から全然想像できない硬さと質感にびっくり!
「強度のあるプラスチック」のように重量感があり、もみ殻で出来ていると言われなければ全然分かりません。
もみ殻から作られたまな板は固い素材の特性でキズが付きにくく、食品を切った後に雑菌が繁殖しにくい特徴があります。とても抗菌効果が高いそうです。
※抗菌についての実験データは公式HPに掲載されています。
硬い素材で表面にキズがつきにくく、実験データでも高い抗菌パワーが証明されています。しかも抗菌パワーは天然ナチュラル!
特別な抗菌加工は一切されていないんです。これは「もみ殻」の持つ天然パワーなのだとか。
「もみ殻」ってすごいですね。さすが米を守っていただけのことはあります。
まな板の表面は特殊なエンボス状になっていて、食品を切る時にズレないよう工夫されていました。
まな板の下にも滑り止めのシリコンがついていました。
シリコン部分は少し高さがあって、ダブルでズレ防止効果あり。
1箇所だけ隅に穴があり、洗った後にフックに掛けて乾かすことができます。
同封されていた【使用上の注意】を読んでRiceWare(ライスウェア)の使い方について確認してから、使ってみました。
もみ殻のまな板は、硬い素材でキズが付きにくく抗菌効果が高いけれど、その硬さゆえに切る時に独特の高い音(竹のまな板に近い音)がするらしいです。
使ってみないと特性とマイナス点もわかりませんから、実際使ってみました。
もみ殻のまな板で固い野菜を切ってみた
普段使っている包丁は、大きな三徳包丁(グローバル社)とペティナイフ(ヘンケルズ社)
RiceWare(ライスウェア)のまな板の上に乗せてみました。
まな板のサイズは(大)です。
・大きさは、40×28×0.85cm
・重さは、約1.1kg
大サイズのため、持った感じは重いです。今まで軽い素材のまな板を使っていたため余計重く感じます。
ただし、切る食品が大きいときは、この大きさとずっしり感が効果を発します。
まずは、固い物を切ってみました。
最初は、生のカボチャ。
確かに、包丁がまな板に降りたときに高くて通る音がします。
竹のまな板というより、ガラス素材のまな板の上で包丁を置いた時のような音に感じました。でもガラス製のまな板と違う所は、切るものが全然ズレないこと!
スパッと切れます。いくら良い包丁を使ってもまな板が合わなければ食品を上手に切ることはできません。特に細かい物や柔らかい素材をカットする時に分かりますよね。
もみ殻のまな板、切った時の音はどう?
固い素材でもっと細かく切る機会が多いニンジンも細い千切り問題なし。
トントンと切ると高い音が続くため、今まで木製のまな板や普通のプラスチックまな板を使っていた人には違和感ある音かもしれません。
実際切ってみて分かったのは、音が切れ味には関係が無かったこと。そして、音にはだんだん慣れてくるということ。
だだし、高い澄んだ通る音がするため静かに切りたい人には好みが分かれそうと思いました。
音は少しするけれど気に入ったポイントは、カボチャもニンジンもカットした後にまな板表面に着色が全くなかったこと。水で流すだけで表面のナチュラルカラーは元通り。
緑黄色野菜などをまとめて下処理する私はとても効率のいい「まな板」に感じました。
もみ殻のまな板で大きな小松菜を切ってみた
このまな板の大きさが生きるのが、ほうれん草・小松菜・キャベツなど大きな葉物野菜を切る時です。
連続で切っても着色しないから、サッとすすいで次々カット出来ます。端には溝があって、水分等が多い素材を切っても流れ出にくいです。
スパッと切って、サッとフライパンに入れて炒めたり、大きな葉物野菜は切るとボリュームがでますから、切りやすく移動しやすいという点ではもちろん合格♪
大サイズは大きい分、切る面も広いからサラダを作る時など数種類の野菜を1枚のまな板で切ってサッとボウルに入れるのも簡単でした。
私は大サイズを使っていますが、小サイズも販売されています。
▼小サイズはこちら
もみ殻のまな板で柔らかい山形パンを切ってみた
ホームベーカリーを使い始めてから、週に2~3回山形パンを焼いています。パンを切る時は刃先が長いブレッドナイフを使っていて、このまな板でも柔らかい山形パンが切りやすいかどうか、気になりました。
早速、ホームベーカリーで焼いたレーズンパンをスライスしてみました。
柔らかい山形パンも問題なくスライスできます!
まな板のエンボス模様のおかげでパンをズレずに切ることができました。
ブレッドナイフの刃先は波形で鋭いけれど、このもみ殻まな板は刃先が当たってもキズがつきにくいため、柔らかいパンも最後まできれいに切れました。
まとめ
初めて使ってみた「もみ殻で作られたまな板」
美味しい新米を食べたことで「もみ殻の活用方法」が気になり、こんな素材の調理道具があることを知りました。
「土に還る」という素材を調理で使うと意識は変わってくるから不思議です。今まで普通にプラスチック素材を選んでいた時には疑問に思わなかった事へも興味や関心が湧いてきました。
私は今までエコ意識が低かった主婦ですが、もみ殻の天然パワーが凝縮されたまな板を使っていたら、毎日の調理過程で出る生ゴミについても考えさせられるようになり、数週間前からベランダでコンポストも始めてしまったほどです!
もみ殻のまな板、天然パワーはエコへの新しい意識も高めてくれた気がします。
「土に還る」素材でできた「もみ殻のまな板」、もっと知ってもらえたら嬉しいです。