折り込みパン用の「キャラメルシート」を使って作る「キャラメルパン」
「作る工程」を楽しめて、味も美味しくて、そして食べる時にすごく喜んでもらえるパンです。(手土産用にも喜ばれます)
キャラメルパンを作ったので作る工程を記録しておきます。
材料を準備する
キャラメルシートは折込パン用のペーストです。
■ソントン キャラメルシート 600g
甘いキャラメルの香りがするペースト。
パン生地に混ぜたり、パイのように折込で使います。
常温保存で販売されていますが、ネットなどで注文するとクール便対応の場合があります。
折込シートを使って作るパンのレシピはネットで探すと沢山見つかると思います。
今回は、卵を生地に入れず、牛乳だけで練るレシピを使いました(数年前にクオカでもらったレシピ)
マーガリンで作るレシピも多いけど、バターで作った方が断然香りが良い。
牛乳だけで練って作る折込パンは、しっとりして固くなりにくいです。
折込シートだけじゃなく生地も美味しいキャラメルパンが好きです。
基本の材料は、近所のスーパーで買えるものばかり。
キャラメルシートがあれば、すぐ作れる!
折込パンのベース生地は、菓子パンよりシンプルな配合。
シートが甘いから、生地の砂糖は控え目で。
いつも2斤分の生地を作ってます。
キッチンエイドは約600gの粉で生地を作る事ができます。
今回の強力粉の量は420g、バター50g位でした。
生地コネには「キッチンエイド」というスタンドミキサーを使っています。
パン生地をこねる時には「ドゥフック」というパーツをセットして使います。
パン生地作り
キャラメルパンのベース生地の材料をキッチンエイドのボウルに入れる。
牛乳は、40℃位にレンジで温めておく。
温めた牛乳を注ぎながら、生地作りスタート。
その日の湿度や気温によって水分量が微妙に違うから、最初に牛乳は大さじ1位を残して入れて、様子をみて残りを加える。
※キッチンエイドのコネ速度は「1」、生地がまとまってきたら「2~4」
(本体左のレバーの位置)
7~8分でなめらかな生地になってきます。
折込パンのベース生地はしっかりコネましょうね。
キッチンエイドでパン生地を作る時の良い点は、様子を見ながら水分調整が出来る事と、コネている間は手が自由な事。生地の様子を見ながら、キッチンの片付けもできます。
なめらかでキレイな生地が完成!
一次発酵(オーブンの発酵機能を使用)
スケッパーでボウルに残った生地を取りながら軽く丸め直し。
ボウルに戻して、本体付属のカバーで蓋をして、一次発酵させます。
一次発酵の方法はいろいろあると思いますが、私はオーブンの発酵機能を使っています。
真夏ならオーブンで発酵させる必要ないと思いますが、室温が25度前後だと発酵時間が微妙に読めないから、オーブンの発酵機能で50分で発酵させて、その後、様子を見て微調整しています。
オーブンの発酵機能は優秀です。
せっかくですからオーブン活用しましょう!
50分間、時間が空きます。
パン作りって、作業時間より待ち時間が多いですよね。
この間に、掃除をしたりキッチン片付けたり、有効に使ってください。
50分後の様子です↓
2倍ぐらいに膨らみました。
ふっくら、なめらか、とってもきれいな生地。
この時点でまだ生地が膨らんでなかったら、もう少し時間を置きます。
2倍にならなくてもふっくらしてきたら一次発酵できてますよ。
これでキャラメルパン作りの工程は1/3が終了。
パン生地は、手ごねやホームベーカリーなど作りやすい方法で作ってみてください。
手ごねだと、粉200g(1斤分)で作るのが無難。一度に多めの生地をコネるより、分けてコネた方が生地がなめらかに作れると思います。
生地分割&ベンチタイム(15分)
一次発酵が終了して、約2倍に膨らんだ生地。
ふっくらしていて、つい触りたくなります。
何度見ても、うれしくなるふっくら感。
一次発酵で膨らんだ生地をボウルから取り出し、ガス抜きの為に丸め直し、生地を休ませます。これがベンチタイムです。
一次発酵の気泡は粗いので、一度ガスを抜くことで次に膨らむ時(二次発酵)に細かな気泡が沢山出来てパン生地がふっくら焼きあがるための大事な作業。
1斤分の時は分割する必要はありません。
私はキッチンエイドで2斤分の生地を仕込んため、ここで記事を分割(二等分)して、丸め直します。
生地分割にはカード(スケッパー)を使います。このカードはキャラメルシートの折り込み作業でも沢山使うから、パン作りには欠かせない道具の一つ。
まっすぐな直線の部分でカットします。
固く絞った濡れ布巾を生地の上にかけて15分休ませます。
普通のパン生地は10分程で作ってますが、折込パンは生地を伸ばす作業が多いのでベンチタイムは長めの方がおすすめ。
この15分の間に一つ作業します。
キャラメルシートの準備
ここで、「キャラメルシート」の登場です。
キャラメルシートは1シートで約4斤分のパンが作れます。
常温の状態で、4等分にカットします。
ブレッドナイフや良く切れる包丁できれいにカットできます。
もし、シートを冷蔵庫や冷凍庫で保管している場合は、予め常温に戻しておきましょう。
キャラメルシートの折り込み作業 合計3回
ベンチタイムが終了したら、シートの折り込み作業をします。
この作業を3回することで、生地とシートが層のようにできるのです(←パイ生地作りと同じ)
では、折り込み作業3回を順番に見ていきましょう。
折り込み1回目
15分経過したら、丸い生地をひっくり返して、麺棒で生地を正方形に伸ばします。キャラメルシートを乗せてシートがはみ出なければ大丈夫d(^_^o)
風呂敷包のようにシートを生地で包み、とじ目を指で挟んでとめます。
シートが生地に隠れます。
キャラメルシートは包装ビニールから取り出すと、プルプルとした硬めの羊羹のような姿をしています。
ここからが折り込み作業!
パン生地とキャラメルシートを層にしていきます。
私はいつも3つ折り三回してます。
先ほどキャラメルシートを包んだ状態の生地をめん棒で上から少しずつ押してなじませていきます。
1回目はめん棒転がさずに、押して生地を伸ばしていきます。表面デコボコしますけと、ここでしっかり生地とシートをなじませてあげてね。
ある程度馴染んだら、めん棒を軽く転がして、表面を平らに。
左右から生地を畳んで3つ折り。
そのまま濡れ布巾をかけて、15分休ませます。
<1回目終了後>
折り込み2回目
2回目も生地はまだ伸ばしにくいから、めん棒押しつけて伸ばします。上から押してあげる感じで。
その後、また軽く表面転がして、3つ折りにし、また布巾かけて生地を休ませます。
<2回目終了後>
2回目は1回目より生地の伸びがいいはず。
初めてシートを折り込むとうまく層が出来ずシート部分がはみ出してきて焦るかもしれません。
でも、心配ご無用!
はみ出してしまったら、カードですくって生地に戻してあげてね。
多少はみ出しても平気です。
折り込み3回目
3回目は、押し伸ばしではなく、しっかりめん棒を転がして生地を伸ばします。
この頃には生地とシートが馴染んで茶色っぽくなってます。
3回目折り込み後の生地はこちら
↓ ↓ ↓
最初の頃より生地が茶色ですね。
3回目の折り込み後も布巾かけて少し休ませましょう。
さあ、ここからが腕の見せ所ですよ。
キャラメルパンの成形(最後)
折り込み3回目が終わった生地を細長い長方形に伸ばしていきます。めん棒にしっかり力を入れて伸ばし、なるべく薄くします。
伸ばせたら、カードで半分にカット。
端からクルクル巻いていきます。
層になった生地をクルクル巻いて縦に発酵させるから、キャラメルパンの切り口は大理石模様です。
もう片方もクルクル巻いてキャラメルパンの生地が出来ました。
片方は逆から巻いてます。
発酵させるときに巻き終わりを対ににして置くと二次発酵で膨らんだ時に綺麗な渦巻きになります。
私も最初の頃は、全然綺麗な層が出来なくて泣きそうになりました。
でも層はきれいに出来なくてもそのまま発酵させて焼けば美味しいパンになるので大丈夫。
最初から3層作るのが難しい時は、2層でも十分美味しいです!
1シート買うと4斤作れるので、何回か作ればコツがつかめてきます。
成型後の型入れ
折り込み終わった生地はクルクル巻いて、上から手でギュッと押し付けると形が整います。
これから型に入れてオーブンで二次発酵。
普通の一斤型ならオイルスプレーやバターを塗って使うと焼き上がりの型離れがいいです。
私はマトファーのパウンド型を2個を使ってます。
数年前まで一斤型も二斤型も持っていましたが、型の持ち数を減らしてお菓子作りと兼用できるものだけ残しました。
マトファーの型にはオーブンシートを敷いて。焼き上がり綺麗に取り出せて洗うのも簡単。
クルクル巻いた生地を型に入れます。巻き終わりを向かい合うように置くと接点が付くから巻き終わりは何もしなくていいの。発酵しながらお互いを押して膨らむ感じ。
型入れしたら、再び濡れ布巾をかけて、二次発酵です。
二次発酵
二次発酵もオーブン予熱機能を使ってます。
だいたい60分ぐらいで、もりもり膨らみます。
型が大きいと横に広がり、型が狭めだと縦に膨らみます。
60分経過後の様子↓
こんなに膨らみました。
型入れしたばかりの上写真と見比べてください。
二次発酵終了したら、オーブンから取り出して、予熱スタート。
予熱は180℃。
オーブンを予熱している間に、余裕があれば照用に溶き卵を軽く塗ってあげます。
焼き上がりがツヤツヤで美味しそうにできるのです。
溶き卵をハケで軽めに塗ります。
塗りすぎると焦げやすくなるのでご注意ください。
このシリコンブラシ(刷毛)、とっても使い易いです。耐熱シリコンで食洗機も対応、綺麗に保ててます。
私は頂き物で、青と赤、2本持ってます。
▼これと同じ商品だと思います(ご参考まで)
シリコンブラシは、先端が細く細かいブラシがいいですよ。太いブラシだとハケの跡が残ってしまうし、せっかく膨らんだパン生地の表面を傷めてしまうから。
照り玉塗らなくても美味しく焼けますのでご安心を。
照り玉でお化粧もできました
さあ、焼きましょう!
焼成
オープン予熱完了したら天板に型を乗せて、オーブンの中へ。
焼き時間は、
180℃ 約30分
※オーブンにクセがあるようなら、途中で型を前後左右にずらしてあげると綺麗に焼けます。上火が強いオーブンなら、途中でアルミフォイルをかけて焦げ防止。
30分後、焼けました。
ふっくら膨らんで焼き色もしっかりついてたら、完成です。
オープンの扉を開けるとキャラメルの甘い香りか広ががります。
型から出して網の上で冷まします。オープンシートも付いたままで大丈夫。
網に乗せてから、オーブンシートの側面をはがしておきます。
しっかり冷めるまでガマンです。
焼き立てはとても柔らかく、水分もあるから切りにくいし、このキャラメルパンは冷めてから食べた方が風味が落ち着き美味しいです。翌日食べる位で丁度いい感じ。
久しぶりに作ったキャラメルパン。とっても美味しく出来ました。
残ったキャラメルシートは冷凍保存可能
残ったキャラメルシートは冷凍保存できます。
冷凍するとキャラメルシートの風味は落ちてしまうけれど、それでも十分美味しいパンが作れます。
冷凍方法は簡単。
4等分してから、ラップで包み冷凍するだけです。
使う時には作る前に自然解凍します。
冷凍庫にキャラメルシートのストックがあると、すぐ作れます。
折込パン あると便利なパン作り用の道具
折込シートを使って作る折込パンは、シートの種類でいろいろな味のパンが作れます。
また、成形方法を変えればいろいろな形のパンにもなります。
最低限あると便利なパン作り用の道具は作業工程の中でもご紹介したのでここにまとめておきます。
生地の分割 カード(スケッパー)
生地分割にはプラスチック製のカード(スケッパー)が使いやすいです。
まっすぐな直線の部分でカットします。
半円形の部分はボウルから生地を取り出す時に使います。
パン作りだけでなくお菓子作りにも使えるので1枚あると重宝します。
生地の成形 ガス抜きめん棒
パンの生地を伸ばす時に使うのが「ガス抜きめん棒」
ガス抜きめん棒は表面が凸凹しているので、パン生地の余分なガスを抜きながら生地が伸ばせるスグレモノ。
ガス抜きめん棒はサイズが大小あります。
私は両方持っていますが、折り込みパンを作るなら「大サイズ」が使いやすいです。
照り玉用 シリコンブラシ
焼き上がりの表面に艶を出したい時は、焼く直前に卵液を刷毛で塗ります。
刷毛はいろんな種類があるけれど、耐熱製のシリコンブラシが使いやすいです。
耐熱製なら食洗機でも洗えるし、型に溶かしバターを塗る時にも使えます。
1本持っていると便利ですよ。
まとめ
折込パン用のキャラメルシートを使って作れる「キャラメルパンの作り方」について、作業工程を1つずつ順番にご紹介しました。
折込シートがあれば、パン生地作りはホームベーカリーにまかせればとても作りやすいです。
きれいな層を作るのは少しコツがいるけれど、数回作ればコツが掴めます。もし折込に失敗してもキャラメルシート自体が美味しいので、菓子パンとして焼けば大丈夫。
作る工程も楽しく、完成したパンも美味しいから是非作ってみてください。
折込シートは製菓・製パンの材料店やネットで購入できます。